58707 1

らじつうレビュー:タミヤ XV-02PRO

s P1020179

今回のレビューは、タミヤから発売された新型電動オフロードラリーシャーシ
「XV-02PRO」をレビューします。

※今回のレビューは販売店向けサンプルキットを使用しております。
 製品版と一部異なる場合がございます。

【製品概要】

58707 1

フロントミッドシップにモーターを搭載した
電動ラリー・シャフトドライブフルタイム4WD。
コンパクトで堅牢な樹脂製バスタブシャーシには
バッテリーが縦置きで搭載されている。
前後ロングストロークオイルダンパーも標準装備。
前後ギアデフのギア比を変更することで、
駆動配分も可能。


製品名:タミヤ X-02PRO
価格:35,200円(本体価格32,000円)
製品サイト:https://www.tamiya.com/japan/products/58707/index.html

【 走行までに必要な物 】

 ●ボディ
●540タイプモーター
●RCメカ:2チャンネルプロポセット
(送信機、受信機、ESC、ロープロファイルサーボ推奨)
●走行用バッテリー
●充電器
●送信機用電源


らじつうオフィシャルオンラインショップ
「WarehouseSTORE RD2」でも取り扱い中!

WHSRD2 logo final2 yk

https://warehousestore-rd2.stores.jp/items/62cfd138d191234dc3d675d1

製品詳細&組み立て

P1010816

XV-02PROのキット内容です。
A~Eパーツ袋と樹脂シャーシ、樹脂パーツ、ポリカーボネート製防塵カバー、
ラリーブロックタイヤが同梱されています。

製品の組み立て詳細や、
本体の構造などは「らじつうレポート」にてご確認ください。
とても品質が高く、かつ組み立てやすいモデルです。


【走行&総合レビュー】

※テスト走行はコロナ禍であることを考慮し、
 らじつう編集部の事務所敷地内と許可されたクローズな場所で行っております。

s P1030126 1

今回レビューに使用したボディはプロペインターの
「TAKASHIMA DESIGN(タカシマデザイン)」様にお願いをいたしまして、
特別に制作いただいたものを使用いたしました。
なお、現在ボディペイントの依頼は受付されていないとのことです。


TAKAHSIMA DESIGN(タカシマデザイン)

公式Twitter :  https://twitter.com/paint_td
公式アイテムストア: こちら


s P1030124

今回搭載したメカ類はすべてタミヤ製。
10.5TブラシレスモーターにESCは04SR、バッテリーはLF2200を使用しました。
オプションパーツは一切搭載せず、素組の状態での走行レビューを行っております。

s P1030125

トリムを調整してスッっとスロットルを引くと、とても気持ちのいい加速をします。
シャフトドライブならではの前に転がるという表現を最初に体感できます。

s P1030127 1

次にゆっくりとステアリングを切っていくと、しっかりと踏ん張りながら、
適度にロールをしながら曲がっていきます。
アンダーでもオーバーでもなく、とても素直な走行フィーリングです。
今回はアスファルトとラフロードでテストをしましたが、
どんな路面でもサスペンションがしっかりと仕事をし、
曲るときにはロールが適度に発生することで、
加重移動による動きをどんな速度域でも楽しめます。

s P1030132

クセがなく、しっかりとロールをしながら曲っていく様は、
まさにラリーカーと言えるものです。
そして、とにかく走行フィーリングが気持ちいいのに衝撃を受けました。
どんな路面でもしっかりと駆動力を地面に伝えながら、
思い通りの動きを実現してくれる。
いつまででも動かしていたい!!
そんな気持ちにさせてくれる1台でした。

s P1030133

組み立て時に感じる高い質感そのままの、
質感の高い走りを実現する新型オフロードラリーシャーシ。
広いフラットダートやアスファルトパーキングなど、
障害物がない広い場所で思いっきり走らせたいと思わせる、
童心に帰らせてくれる1台でした。

らじつうレビュー:タミヤ XV-02PRO

なお、以下レビューは購入者の参考として、
5点を標準評価とした10点満点での採点をしております。
あくまでレビュワーの感性に基づいた評価ですので、
目安としてご覧ください。


s P1030126 1
s P1030131 1

■組み立てやすさ 8点

車格としてはミドルクラスに位置する本製品。
六角レンチドライバーなど、それなりに工具が必要であったり、
細かなところで戸惑いやすい箇所は多くありはしますが、
バッグ毎に取扱説明書どおり組み立てていけば、
問題なく完成することができるでしょう。
組み立てる楽しさと組み立てやすさを、
本当に深く検討されたことがわかる1台です。
また、各パーツの精度がとても高く、
それも組み立てやすさの高いポイントです。

■操作性・応答性 10点

フロントミッドシップのシャフトドライブ4WDならではの、
高い駆動力による走破性能の高さは、
ドライバーの意思を忠実に再現してくれます。
ナローに設計されたバスタブシャーシに、
重量物を高さをつけて搭載することで、
ラリーカーらしいロールを発生させるよう設計されていますが、
走らせてみるとそれがとても気持ちいい!!
と感じるフィーリングを生みだしていることがすぐに感じられます。
サスペンションや可動部の精度がとても高く、
どんな細かな操作にもしっかり応えてくれます。
ドライバーが意図したことをそのまま再現してくれる。
そんな言葉が相応しい素晴らしいシャーシです。

■防塵性 8点

キット標準で防塵カバーを搭載し、
取扱説明書にも追加の防塵対策についても説明がされています。
タイヤ径が小さく、ボディ内に砂などを巻き込みやすい
電動R/Cラリーカーにおいて、しっかりと対策がされているのは、
さすが最新の設計と感心するばかりです。
ラフロードで思いっきり楽しむのがこの車が最も魅力を発揮する
シチュエーションでありますので、ぜひ組み立て時に防塵対策は
実行いただくことをオススメします。
とはいえ、いくら対策がしっかりされていても、
完全ではないので走行後のメンテナンスは欠かさないようにしましょう。

  

 

■頑丈さ 10点

各部の樹脂はしっかりしたものが使用されており、
重要な箇所にはメタルやアルミも使用さており、
頑丈さと耐久性は全く問題ないでしょう。
もちろんハイスピードでのクラッシュに
すべて耐えるわけではありませんが、
少々の転倒などではビクともしません。
樹脂シャーシながら、非常によく考えられた独特な形状も、
頑丈さに一役買っています。

■メンテナンス性 9点

前後のデフギアユニットをシャーシ下部から取り出せたり、
開口部が広いバスタブシャーシであることなど、
メンテナンス性は非常に高いです。
とはいえ、やはり樹脂の劣化や、
ナロー仕様のシャーシであるがために、
メカ搭載場所が少なかったり、
各部の分解が若干複雑であったりと、
慣れと経験を必要する部分があるため、
マイナス1点としております。

■総評 10点

フロントミッドシップにモーターを搭載した、
電動フルタイムシャフトドライブ4WDが生み出す、
高い走破性能を持ちながら、精度の高いパーツが生み出す
上質な動きも相まって、動かすだけで楽しいと感じさせてくれる、
R/Cカーの楽しさが詰まった1台です。

ラリーカーらしいナローに設計されたシャーシに、
あえて重心位置を上げるように取り付けるバッテリーが生み出す、
気持ちのいいロールを上質なサスペンションで受け止める動きは、
この車でないと味わえないものです。

さらにラリーモデルだけに走行路面を選ばない
ラリーブロックタイヤが標準で搭載されており、
ダートからアスファルトまで幅広い場所で走行が可能。
ただし、本格オフロードバギーのような
ビッグジャンプをする車ではないことは付け加えておきます。

キット標準状態で防塵対策もしっかりと用意されており、
実車を思わせるデフギアユニットをシャーシ下面から取り出す、
独特な構造や、前後ギアデフユニットのギア変更による、
駆動力配分の変更など、実用性と遊び心が満載です。

また、ミドルクラスのモデルながら、
組み立てやすい構造の設計や、
取扱説明書も細かな注意点も記載されており、
組み立て自体も迷うことなく楽しめるものになっています。

なお、少々価格が高いという感想も見受けますが、
走らせて楽しむという意味では、
このキット標準になにかオプションパーツを足すことなく、
フルにポテンシャルを発揮できることを考えれば、
決して高いことはなく、
逆にコストパフォーマンスが高いとも言えます。

XV-02PROシャーシキットは、
R/Cオフロードラリーカーという若干ニッチなジャンルの車種ながら、
R/Cカー好きであれば誰にでもオススメしたくなる、
R/Cカーの楽しみが満載の完成度が高い1台です。

■オススメユーザー

 

  • 広い場所で思いっきりR/Cカーを楽しみたい方
  • R/Cラリーカーに興味のある方
  • 思い通りに操作できるR/Cカーが欲しい方
  • R/Cカーキットに興味のある未経験者の方
  • 所有感の高いR・Cカーが欲しい方

今回のレビュワー

片桐 紳史 – Shinji Katagiri(らじつう編集部)

ホビーラジコン歴はそれなりに長いがゆったり楽しむスタンス。
以前はオンロードが中心であったが、
最近はラリーカーやバギー熱が高まっている。
とにかく子煩悩な編集長。