レースユーザー向けバギーやツーリングカー、各種ドリフトカーのみならず、
R/Cの聖地ともいうべき「つくばラジコンパーク」も運営される、
ヨコモ社ブースにてお話を伺いました。
今回のホビーショーで初公開となったヨコモ製品の開発ロードマップに注目が集まっておりました。
早速この開発ロードマップについて担当の方にお話を伺いました。
今回入門・中級・上級というユーザーのスキルレベルを「ルーキー・スーパー・マスター」と
3段階に定義し、その中で「ドリフト・スピード・オフロード」の3カテゴリーを展開していく、
という構想とのことです。
まず、スピードカテゴリーについてですが、これはいわゆるツーリングカーとなります。
近々に発売されたルーキースピード「GT1」がその名の通り入門者向けのルーキー、
逆に上級者向けのマスターは、こちらも先ごろ発売されて大人気のBD11が配置されます。
では、スーパーとなる中級者向けはどうなるのか?という点ですが、
担当の方から、スーパーについては新規にシャフトドライブの4WDモデルを
開発中とお話がありました。
発売時期が2023年の6月頃を予定ということで、
まだまだ開発途中のため詳細はこれから決まっていくとのことでした。
次にドリフトカテゴリーについてですが、
こちらは直近に発表されたMD1.0がその名とおり上級者向けのマスター、
中級者のスーパーが現行のYD2シリーズが配置され、
入門者向けのルーキーはこちらも先に発売されたドリフトパッケージRTRが当てはまるとのこと。
ちなみに開発ロードマップでは中級者向けにスーパードリフトSD1.0が記載されていますが、
これは上記のとおり、YD2のバージョンアップ版になるとのこと。
なお、イメージとしてYD2がハイエンドではなかったのか?と伺ったところ、
ドリフトを競技として捉えた場合に、
YD2はそこまで純競技仕様ではなかったとヨコモでは認識されており、
ヨコモが考える純競技仕様のドリフトカーを作ろう!
と企画・開発されたのが、直近に発表されたマスタードリフトMD1.0であり、
すべてをブランニューから考えて作り上げた、名前にふさわしい1台になっているとのこと。
最後にオフロードクラスですが、まず大まかに、
上級者向けのマスターが4WD、中級者向けのスーパーが2WD、
入門者向けのルーキーも2WDと駆動方式でレベル分けがされており、
現行モデルでいえばマスターがYZ4、スーパーがYZ2、
ルーキーが新開発ということになるとのこと。
そのため、11月に発売予定のマスターオフロードMO1.0がYZ4の新型、
スーパーオフロードSO1.0がYZ2の新型と考えて問題ないとのことでした。
なお、ルーキーオフロードについてはRTRモデルとなること、
2WDになること以外はまだ未定とのこと。
とはいえ、2023年1月に発売予定となっており、開発は佳境であり、
近々ウェブサイトで情報を公開できるとお話されておりました。
最後に今回の開発ロードマップ制定の経緯や、ウェブサイトのリニューアルについて伺いました。
今回公開されたロードマップの意図については、
いままでヨコモとしてはやはり純競技モデルに重点を置いており、
入門者や中級者に向けてというのはラインナップ的には手薄であったとのこと。
業界的に見れば、入門・中級層は他社が育てていただき、
より本格的に競技R/Cに取り組むレベルになって、
ヨコモは選択肢になるという状況であったが、
ヨコモの中でステップアップしていけるようなラインナップも、
そろそろ必要ではないか?という議論が始まり、
それが形になったのが今回のロードマップとのこと。
ヨコモといえば「つくばラジコンパーク」という世界最大級にして、
子供から大人まで幅広くR/Cを楽しめる施設を運営されていることは周知のところですが、
純競技者向け施設であった「谷田部アリーナ」から、
「つくばラジコンパーク」としてリニューアルオープンした際から、
今回のような構想は始まっていたとのことです。
この10月に内装の大規模リニューアルが実際され、
より幅広い層に訪れたいと考えてもらえる
施設にしていきたいとお話いただきました。
このような大きな流れの中で、ウェブサイトもより親しみやすく、
誰にでもわかりやすい物に大幅なリニューアルを行われたということでした。
今回、初めてお話を伺うことができたのですが、
ちょうど節目となるタイミングということもあり、
経緯や背景、今後についてとても多くのお話を伺うことができました。
R/Cレースという文化の中で輝きを放ってきたヨコモというメーカーが、
そのレース文化をより多く世代に、いままで接点のなかった方にも
訴求していくような方向に舵を切られていることを強く感じられる時間でした。
なお、後日になりますが、新しくなった「つくばラジコンパーク」についても
取材させていただく予定としており、
これからのヨコモをらじつう編集部としても引き続き追いかけていきたいと考えております。
(取材:らじつう編集部 C.E 片桐紳史)