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【連載】いろんな人にラジコンについて聞いてみた! 第一回 「バッテリーについてメーカーさん・代理店さんに聞いてみた」

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Interviewing and writing : chief-editor Shinji Katagiri

 

ラジコンに関する疑問を詳しい方に聞いてみる「いろんな人にラジコンについて聞いてみた!」

 

第一回は「バッテリーについてメーカーさん・代理店さんに聞いてみた

 

未経験者や入門者がとにかく最初に戸惑ってしまうラジコンのバッテリーについて、
日本国内でバッテリーの販売をされているメーカーさんや代理店さんに聞いてみました。

今回は株式会社ジーフォース様、株式会社セキド様、株式会社 Hitec Multiplex Japan, Inc.様にご協力いただき、
現在のラジコンで利用されるバッテリーの基礎知識や、取り扱いについての素朴な疑問にご回答いただきました。
各社様ご協力ありがとうございました。

当連載ではラジコン関連機器の正しい取り扱いをこれから始めるユーザーに伝えるとともに、
既に取り組んでいらっしゃるユーザーにも今一度安全な取り扱いについて再認識いただければと考えております。

 

 

バッテリーの仕組みについて

ラジコンでは主に二次電池(充電式電池)が用いられます。
ただし、二次電池といっても様々な種類が存在いたします。
ラジコンでよく利用されるもので「ニカド電池」
「ニッケル水素電池」「リチウム系電池」があげられます。

詳しくは電源関連メーカー様のWebサイトをご覧いただくのが間違いない為、
参考として数社様が公開されている情報を紹介します。

簡易的には電流を流すことで、電池内部の分子が化学反応を起こし、
蓄電・放電を行うものと認識いただけばと考えます。

 

電池のしくみ 
https://www.panasonic.com/global/consumer/battery/academy/jp/sikumi.html

Panasonic webサイトより(2021/12/27時点)

電池の基本 種類と特徴を知る 
https://www.matsusada.co.jp/column/kind-of-cell.html

充電・放電時に二次電池内部では何が起こっているか? 
https://www.matsusada.co.jp/column/secondary-battery.html

松定プレッション Webサイトより (2021/12/27時点)

 

バッテリーの爆発・炎上について

よく話題にあがる「バッテリーの爆発・炎上」について。
バッテリーの種類によって発生する現象が異なり、ニッケル水素やニッカドは爆発し、
リチウム系は発火するという非常に危険な状況を引き起こします。

なお、このような現象が起こるのは不適切な取り扱い
(過充電、過放電、物理的破損、温度超過、推奨されていない充電方法を用いるなど)
が原因となります。

 

Li-Po(リチウムイオンポリマー)二次電池について

リチウム系バッテリーの中でも、昨今主流となっている
「リチウムイオンポリマー二次電池」についてお話いたします。

 

Li-Poバッテリーの構造

リチウムイオン二次電池の電解質にポリエチレンオキシドやポリフッ化ビニリデンからなる、
ポリマーに電解液を含ませてゲル化したものを採用した製品になります。

※補足としてリチウム系バッテリーの種類はこの電解質の素材の違いで分類されます。

これは電解質が準固体状態の為、液漏れしにくいというメリットがあり、
また他種類と比べ高出力を生み出すことができる特徴も持っています。

ただし、メリットが多い反面、セルのバランス崩れやバランス充電を行わないなどの場合、
セルの許容量を超える化学反応を起こすこと等で、膨らみや発火を引き起こす
デメリットもあることは認識しておくべきでしょう。

 

リポバックについて

万が一の発火の際の被害を最小化するために、
「リポバック」という耐火性の素材でできたバッグが発売されており、
充電や保管の際にはラジコンから必ずバッテリーを取りはずし、
上記のバックに入れて充電・保管することで、
万が一の際の被害を最小限度にすることできます。

 

Li-POバッテリーの保管について

保管時についても過充電・過放電での保管は、
電池内部で電解質の酸化を招き、結果としてガスが発生します。

これにより膨張や劣化が発生し、場合によっては上記したような事故に繋がります。
それを防ぐためには、充電器に搭載されている「ストレージ充電モード」を用いる事で、
保管に適正な電圧にすることができます。
その上で、高温多湿を避け、冷暗所で保管することで事故を防ぐことができます。

 

バッテリーの廃棄について

バッテリーの廃棄についてお話いたします。

今回ご協力いただいた各メーカー・代理店様で共通しておりましたのは、
燃えるゴミや燃えないゴミにそのまま捨てないことと、
具体的な処分方法を必ずお住まいの自治体に確認してほしいというものです。

自己判断で危険を引き起こすような行為は避け、
各メーカー様で推奨された方法での廃棄を心掛けていただきたいと、
当編集部からも強くお願い致します。

なお、リチウムイオンポリマーバッテリーの処分方法について、
株式会社セキド様がQ&Aを掲載されておりますので、参考として掲示させていただきます。

 

リポバッテリーの処分方法を教えてください
https://sekido-rc.com/blog/technical/faq_150706_003/

セキドオンラインストア Q&Aより

 

 

ラジコンのバッテリーについての素朴な疑問に答えてもらった!

 

ここからはインターネットでよく見られるユーザーの素朴な疑問に各メーカー・代理店様にお答えいただいたものを掲載いたします。

なお、各コメントはらじつうーラジコン通信の依頼に個別に回答いただいたものであり、
お問い合わせがある場合は当サイトまでご連絡いただき、各メーカー様個別のお問い合わせはお控えください。

 

大電流で充電をすると多くのパワーがでるという情報をよく目にしますが、製品の取り扱い説明書には1Cで充電するようにとの指定を多く目にします。これはなぜでしょうか?

大電流で充電する事で内部分子が活性化される為、出力も上がる可能性もありますが、その分寿命が縮む事と発熱にも影響する事から、1C充電が最も安全で寿命が長くなる充電方法として推奨されています。

バッテリーの販売者は、製品が安全に利用できるように設計された仕様に基づいて説明書等を作成するためです。さらに仕様外の利用方法は危険が増すだけであり、推奨いたしません。

パワーを何と定義するか次第ですが、この意見が有効かどうかはバッテリーの種類と特性によっても異なります。嘘であるとまでは申しませんが、仮に一部の種類で有効でも多くのバッテリーにはリスクとなる可能性のある方法となります。
そしてバッテリーメーカーが1Cでの充電を推奨するのはバッテリー素材の原理から言って正しい充電電流値であるからです。安全性や正確性に重きを置くと、どうしても確実な値を出さざるを得ません。よってメーカー側としては通常使用の範疇で安全を保証できる値が1Cとなります。

 

バッテリーの寿命はどのように判断すればよいのでしょうか?

リポバッテリーの場合は抵抗値の上昇、セルバランスの崩れ、走行後の膨らみ確認、走行時の電圧低下状況等で判断します。

パワー感が落ちたり、明らかに走行時間が短くなったりしたら寿命と判断してください。

バッテリーの寿命判断は電圧の低下等いくつか指標があります。
お手軽な方法としては、バッテリーの使用時間が短くなり始めたら交換してください。

 

 

バッテリーは暖めたほうがパワーがでるというのは本当でしょうか?

温度が高い方が化学反応が活発になる為、その傾向にある事は確かではありますが、
過度な温度上昇は過度な活性化を生んでしまい危険を伴います。
基本的に気温±5℃での利用を推奨しています。
イベントによっては出走前にバッテリーの温度検査を行う場合もあります。

適度な温度にすることで、内部の化学反応の活性度が上がるため内部抵抗が下がり、よりスムーズに大電流が引き出せるようになります。

バッテリーは低温では本来の性能が発揮されず、容量が減り使用時間が短くなります。
これは携帯電話が冬の季節には低温で持続時間が短くなってしまうのと同じ状態です。
そのため使用前に15~25°の温度にバッテリーを温めることは有効です。
しかしながら、30°以上では逆に充電が危険ですので温める場合、注意してください。

 

バッテリーを放電と充電を繰り返すと育つという意見があります。これは本当でしょうか?

Li-Poバッテリーではこのようなことはなく、使用回数と共に劣化します。
ニッカドやニッケルでは、数回の充放電を行う事でより出力が高まる場合があります。

バッテリーの種類と環境によるので一概には言えませんが、適切な充放電を繰り返すことで本来性能を発揮できる場合はあります。

「バッテリーを育てる」とお客様から時々お話を伺います。
実際のところバッテリーが元の性能以上に育つことは性質上あり得ません。
ただし、ニッケル水素バッテリーは使用しない期間によって容量等の性能が低下することがあります。
これを冬眠状態と捉えると、充放電を繰り替えすことによって性能が復活してくるのです。
例としては製造されてから問屋や店舗で長期間に渡って在庫されていた場合や、お手元で使用しない期間が長い場合が考えられます。
100%でない性能を100%に近づける作業を指して、「育つ」という表現になるのでしょう。

 

バッテリーのコネクターが破損した場合には自分でコネクターをつけかえていいのでしょうか?

セキドで取り扱うバッテリーは全てハードケース内に組み込まれている為、交換は非常に危険を伴う為、不可となっております。

ハンダ付けの経験浅い方は避けていただくことをおすすめします。できれば行きつけのショップなどの確かな技術を持った方に依頼することをお願いいたします。

絶対不可という訳ではなく、はんだ付け作業の上手な経験者なら行ってかまいません。
ただし、はんだ付け作業や加工したバッテリーの使用は自己責任で、メーカーの保証等はないことが多いです。
また不用意に熱を加えますとバッテリーやはんだにダメージを与えてしまいます。
そのため、はんだ付けの上級者でないなら買い換えた方がよいでしょう。

ニッケル系バッテリーの保管方法はどうしたらよいのでしょうか?

ニッケル系のバッテリーはなるべく放電した状態での保管をお勧めしています。
なぜならニッケル系バッテリーは残量を残したまま追加で充電する事で、「メモリー効果」が働いてしまうからです。
これはバッテリーの病気のようなもので、残量を残したままの充電を繰り返すことで本来のバッテリー容量から大きく減っていってしまいます。

 

 

各社様の取り扱い製品紹介

 

株式会社セキド様

image

SUNPADOW バッテリー 製品一覧:https://sekido-rc.com/?mode=grp&gid=2001096

 

株式会社ジーフォース様

products category 84

製品一覧:http://www.gforce-hobby.jp/products/index.html

 

株式会社 Hitec Multiplex Japan, Inc. 様

img 003

バッテリー製品一覧:https://hitecrcd.co.jp/products/hitec/xpower/

 

編集後記

 

今回から開始いたしました「いろんな人にラジコンについて聞いてみた!」いかがでしょうか?

初回ということで未経験者の方や入門者の方が特に戸惑われるバッテリーについて取り上げました。

コロナ禍にも関わらず取材にご協力いただけました各社様に感謝申し上げます。

ラジコンに限らずではありますが、やはり事故が起こってしまうとそのジャンルに対する
ネガティブなイメージが先行してしまい、結果として楽しめる場所が減っていったり、
ジャンルを敬遠する人が増えていくのは事実です。

安全の範囲内での工夫はらじつうーラジコン通信としても推奨してまいりますが、
危険が伴う行為については、何が危険なのか?も含めて今後もお伝えしていければと考えております。

今後もぜひお楽しみに。

また、本企画で取り上げほしい話題や質問などありましたら、
らじつうーラジコン通信の問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。
今後の参考とさせていただきます。

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