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【連載】らじつう編集部がメーカーさんに聞いてみた・ホビーショー番外編「タミヤ XM-01PRO」

Interviewing and writing : C.E Shinji Katagir

 

 らじつう編集部がメーカーさんに直接質問を投げかける

 「らじつう編集部がメーカーさんに聞いてみた」

 注目の製品についてメーカー担当者に直接、ウェブサイトの商品説明よりも深堀した内容をらじつう編集部が聞いていきます!

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 今回は番外編として第62回静岡ホビーショーの取材中にお伺いした、注目度が高いタミヤ XM-01PROについて、タミヤ開発担当の方に伺ったお話を切り出してお伝えいたします。


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 XV-02PRO登場により盛り上がりを見せているRCラリーカーシーンにタミヤが送りだすMシャーシサイズのラリーモデルについて、誕生の経緯や拘りのポイントなど、らじつう編集部が聞いてみました!

※取材の中で伺った様々なお話の中から、XM-01PROに関する部分だけを会話形式にて編集部がまとめた形でお届けいたします。実際にお話いただいた方の発言そのままではありませんことをご注意ください。

今回お話を伺ったのは?:

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第62回静岡ホビーショー タミヤブース タミヤ開発担当者様


らじつう編集部がメーカーさんに聞いてみた!

番外編「タミヤ XM-01PRO」

 XV-02PROは大変話題となり、実際人気が高いモデルになったというところですが、今回Mシャーシサイズのラリーモデルを発売することになった経緯を教えていただけますか?

 XV-02PROは発表直後から多くのユーザー様に支持いただけまして、R/Cカーラリーモデルが盛り上がっていることをメーカーとしても実感しておりました。ですので、最初からMシャーシサイズでというより、XV-02PROとは違った形のラリーモデルを企画しようというところからこのモデルの企画はスタートしています。

 XM-01PROの実車を見ると、XV-02PROをサイズダウンしたように見えたのでてっきりXV-02PROありきの企画だと勘違いしておりましたが違うのですね!ちなみに色々と検討された結果、現在のMシャーシサイズのモデルが開発されることになった点をもう少しお話いただけますか?

 XV-02PROのユーザーさんのご意見や、既存のタミヤラインナップの中のラリーモデルについてや、実施に様々なモデルをラリーバージョンにカスタムされて遊ばれている事例などを確認していくと、Mシャーシサイズのラリーモデルというのを最近発売していないという点や、ちょうどMシャーシサイズで往年のラリーカーのボディをいくつか発売する予定があるという事情も重なって、今回はMシャーシサイズのラリーモデルを開発しようとなりました。

 なるほど。色々なご意見を聞かれたことや、ボディが発売されるという点がこのサイズになった決め手なのですね。なお、今更なのですがMシャーシの「M」はどういう意味なのでしょうか?

 あくまで記憶している中でですが、1/10RCカーで実車のコンパクトカーを再現しようとすると、どうしてもホイールベースであったりトレッドがうまく再現できないということがあり、やはりスケール感重視のタミヤとしては実車の寸法比を忠実に再現できるモデルが欲しいということで開発されたものであると記憶しています。ですので、ミドルサイズカーボディ用のシャーシということで「Mシャーシ」と呼んでいます。

 ラジコン起点ではなく実車起点から生まれたのがMシャーシだったのですね。それでホイールベースが可変できたり、トレッドも複数から選べるということなのですが。大変勉強になりました。

 さて、では今回のXM-01PROですが、改めて構造がパッと見ですとXV-02PROそのものに見えるのですが、これは設計開始当初からXV-02PROをベースにされるという形だったのでしょうか?

 いえ、実はMシャーシサイズのラリーモデルということだけが決まっていて、再当初の設計レイアウトは今のものとは全く違うものでした。やはりMシャーシサイズとなると1/10フルサイズのレイアウトをそのまま使うことはできませんので。

 様々な検討を重ねている中で、ふとXV-02PROを皆で見てみたところ、もしかしてこのレイアウトでいけるのでは?という話になり、かなり苦労はしましたが今の形に納めることができました。

 あくまで結果論ですが、タミヤのラリーモデルといて雰囲気が共通になったことはよかったのかもしれませんね。

 そういう経緯があったのですね。本当にパッと見がそっくりすぎて凄いといか言いようがないのですが、実際Mシャーシサイズに納めるために苦労された点はありますか?

 やはりメカ類をどう納めるか?という点ですね。バッテリーは立てて納める形なので少しはスペースを作ってくれますが、それでもXV-02PROと比べるとスペースが限られることは事実です。ですので、一部のメカを箱に詰めてその上にメカ類を積みあげていくというメンテナンスという意味では若干大変なレイアウトではありますが、このサイズにすべてのメカを収めることができました。

 実物を見るとその凄さが本当にわかります。確かにオフロードも走るモデルなので分解することもあるでしょうから、その際は若干大変ではありますがこのサイズ感にすべてが収まってることがなによりすごいことです。

 なお、オフロード走行をするとどうしても砂がボディに入ってきてしまうという点は、インナーカバーで対処するという形ですが、なにかXV-02PROから改良された点はありますか?

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 はい。インナーカバーは基本的な構造はXV-02PROなどと同じでシャーシ全体を覆う形なのですが、サーボ周りが以前の形式だとどうしても砂が入りやすいということで、今回、サーボの部分だけ個別のパーツを取り付ける形に変更しました。この上にカバーをかけることでより密閉性もあがりますし、ないよりサーボの動きも阻害しないという形を実現しました。

 これ、普通にXV-02PRO用にも欲しいです!サーボホーンの部分はどうしても隙間ができてしまっていたので、今後はこういう形が主流になりそうですね!

 次に、Mシャーシといえばホイールベースの変更が発生しますが、今回はホイールベースの変更はどのように行うのでしょうか?

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 Mシャーシということで、ホイールベースは3種類必要となるため、かなり構造は苦労して検討しました。

 結果としてはミドルとロングの場合は同じプロペラシャフトでリア部分の取り付け位置を変えていただくだけで変更する形に納めることができました。ただ、ショートにする場合はプロペラシャフトを変更する必要があるため、結構な分解作業が必要なってしまいます。これは構造上致し方がなかった部分でして、それでも少しでも手間が減るように工夫して設計しております。

 MとLが簡単に変更できるというのはとても嬉しいですね!Sについては手間はかかるということですが、致し方ないですね。

 ここまで色々とお伺いしてまいりましたが、最後にこのXM-01PROについて読者の皆様にメッセージをお願いします。

 Mシャーシサイズでのラリーモデルで新型というのも久しぶりでもありますし、XV-02PROで培ったノウハウも十分に投入した新世代のMシャーシラリーモデルとなっています。スケール感の高い様々なボディもご用意しておりますので、ぜひ様々な場所で楽しんでいただける幸いです。

 ここまで色々とお話いただきありがとうございました。XM-01PROの発売楽しみにしております!

ありがとうございました!

編集後記

 今回は第62回静岡ホビーショーのタミヤブースで伺ったお話の中から、XM-02PROの部分だけを切り出してお伝えいたしました。誕生の経緯や特徴などを色々伺うことができました。

 ホビーショーにて伺ったお話ですが、XM-01PROの発売が近いということで番外編としてお届けしました。購入検討の参考になれば幸いです。


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